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格差社会を食べ尽くす

 上品な食べ物とはほとんど縁がない。かといってハンバーガーに代表されるようなファストフードならいいのかというと,文化と味覚と健康を蝕む鉄砲玉という認識があって,やっぱりいやだ。昨年のこと,「格差社会を食べ尽くす」なんていう本を面白がって企画しかけたことがあったが,考えていくとシャレにならないのでやめた。
 それはさておき,自宅で食べるものを除いて比較的多数回口に入るカレーは何かというと,立ち食い蕎麦屋のカレーが筆頭にあげられ,その次は日本風カレー屋のカレーである。本格インドカレー店のカレーは,そんな店にはほとんど行かないのであまり口に入らない。みんなそうなんじゃなかろうか。俺だけ特殊か?
 で,その立ち食い蕎麦屋のカレーであるが,値段は普通350円から400円のあいだ。円形のお皿の半分にご飯を薄く盛りつけ,残りの半分のスペースにカレーをよそってくれる。ご飯とカレーの境界のはじっこに若干量の福神漬けを付けてくれる。
 触感はぬめぬめしているし味もあまり良いとは思わないが,おそらく業務用の出来合いカレーなんだろう,こんなもんかなという程度ではある。品はないものの,それでもボンカレーやククレカレーと同水準の味ではあるので,唐辛子と胡椒をかけて,それでもだめだったらソースや醤油をかけて食べればなんとかなる。生協の食堂の120円のカレーしか食べられなかったころに比べれば少しは小銭もあるというのに,こうまでしなければ食べられないようなものをわざわざ食べに立ち寄るのもどうかしていると思う。うまいと思って食うわけでもないし,食費に事欠いて食うんでもない。現実の必要性や理屈なんかを超越して脳髄に染み込みまくっているのかもしれない,あの味が。脳髄かどうかはともかく,舌の習癖というものは容易に変わらないものなのだ。いずれにしろいやだな。

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