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サンマが不漁であることと舌の思い出(再録)

 今年はサンマが不漁なのだそうだ。たしかにサンマが高い。1匹300円とかしている。スレンダーなやつで150円。
 去年は豊漁で幸せだった。スーパーでは80円なんていう値段で出ていて,うれしくなって何度も買って帰った。サンマをあんなに食べたなんてここ30年くらいの間なかったことだ。でもつくづく思った。細身のサンマはサンマの味わいにいささか欠ける。
 内陸部に育ったゆえか,生のサンマを初めて食べたのは中2のころだった。サンマ特有のあの風味・味わいは感動ものだった。その特有の味が去年食べた80円のサンマには無いんだ。
 舌が肥えたからではない。先日罪悪感をともないながら買った150円のサンマはちゃんとあの独特の味がした。原因はたぶん80円サンマが痩せているせいだ。80円のせいと言ってもいいかもしれない。
 しかし考えてみると,昔食べていたサンマが現在の80円サンマなのか300円サンマなのかはわからない。ひょっとして80円の細身サンマ相当のものだったのかもしれない。だとしたら当時は80円サンマに感動していたということになるから,今では舌が肥えてしまったせいで微妙な感覚が失われたとも思える(舌が肥えたというよりも,味覚が鈍磨したと言うべきか)。
 鈍磨は困るが、ヘタに肥えなくたっていい。肥えずに80円サンマを昔のとおり味わえるだけで幸せなのである。

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