スポーツ法


 スポーツは明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個人の心身の健全な発達に寄与するものだ。スポーツ界に様々な不祥事が生じると新聞テレビでガバナンス(組織の統治)とコンプライアンス(法令遵守)が話題となる。
 「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利」であると「スポーツ権」を定めるスポーツ基本法が2011(平成23年)8月24日施行された。
 東京オリンピック・パラリンピックを成功させるために「スポーツ権」を基礎に、正しいスポーツを発展させるべきだだが、競技スポーツ団体関係者から「法の支配」とは何か?と質問される。なにも法に無知だと恐れる必要はない。常識で判断すべきだ。全てのスポーツにはルールがある。スポーツ団体、スポーツ人はルールに則って「自由と正義を」確立することが法の支配だと答える。つまり、監督選手、先輩後輩など封建的残滓を払って、スポーツ自治組織内に自由な討論を重ね、トップが説明責任を果たすべく透明性のある外部に開けた論議の公開が「法の支配」の基本なのである。
 法というルールは強者がごり押しをするためにあるのではない。弱者の人権を底上げすることこそ「法の下の平等」の意味である。
 それとともに、体育施設協会の講演で良く質問されるのが「免責同意書」を参加者から取得すべきか、否かだ。
 「免責同意書」は将来に向けて、万一事故が起こった時にあらゆる責任を負わないということだが、紙切れ一枚で法的責任が一切なくなれば便利だ。
 スポーツイベントにおける主催者の安易な発想は、大会参加者から事前に免責に関する同意書とろうとする対応だ。事故前にどういう事故が起こるかわからないまま、一方的に免責同意書をとる。免責同意書は、万一事故が起こった時に主催者があらゆる責任を負わないということだ。過失責任は法的には注意義務違反の有無だが、具体的な予見可能性と回避可能性の視点から判断される。
 しかし、事故前にどういう事故が起こるかわからないまま、一方的に不利益を課し、社会的相当性を欠き、公序良俗に反して無効だ。
 他方、示談書は有効だ。いわゆる示談の法律用語は「和解契約」という。
 無効な「免責同意書」と有効な「示談書」との違いは事前・事後の違い、まさに予見の有無だ。免責同意書に署名捺印した人はまさか、死ぬと思って、損害賠償請求権を放棄する気持ちはない。何故なら、死は予見できず、そもそも予見可能性はない。
 まさにスポーツ事故防止は全てのスポーツのステークホルダーが連携して安全配慮を尽くすことしかない。

B型肝炎ウイルス給付金支払い請求について

過去の集団予防接種等により、注射器(注射針または注射筒)の連続使用が原因で多くの皆様方がB型肝炎に感染した可能性があり、国(厚生労働省)は集団予防接種等による「B型肝炎ウイルス」に感染した方に給付を支給する。
給付金の支払い請求は、平成24年1月「 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」が施行され、裁判上の和解等が成立した皆様方に対し支給される。
この給付金を受け取るには、国を相手として国家賠償請求訴訟を提起し、国との間で和解等を行うことになる。
つまり裁判所において給付の対象者が認定される。

消費者問題・債務整理


 借金で人生を棒に振るべきではない。日本の法律は、多額の債務を抱えた方にも再出発の機会を与えている。
 (なお、闇金融はその存在自体が違法であり、闇金融業者は刑事処罰の対象となる。また、あまりにも金利が高額である場合は「暴利行為」にあたり、利息はもちろん、元本の返済もしなくてよくなる場合がある。闇金融の被害にあった場合は、警察に被害届を出すとともに、弁護士への相談を強く勧める。)
 よく誤解されているが、自己破産をしても選挙権が奪われることはない。社会生活に大幅な制限が加わることもない。破産者の氏名が大々的に公表されることも通常はない。(ただし、国が発行する「官報」には破産者の氏名が掲載される)破産手続が開始してから、免責が許可されるまでの間は、古物商や警備員、会社の取締役になれないなど一定の職業の制限が加わるが、免責が許可されてしまえば、原則としてつける職業に制限はない。
 自己破産を避けた場合は、個人再生や任意整理という方法があります。
 概ね負債総額の2割程度を3年ないし5年かかって返済できるほどの収入があれば、自己破産を避け、個人再生をすることが出来る場合が多いといえる。個人再生(負債額が3000万円以下の場合の例)が認められた場合、負債総額の2割又は100万円のいずれか多い額を3年程度で返済し、それ以外の負債を免除してもらう、というのが一つの解決方法である。このような個人再生を行うと、破産したことにはならず、一定の金額を返済したうえで再出発を図ることがでる。
 ただし再生では月々の支払いが当面続くことから、フローを確保しなければならない。
 個人でも企業でも、継続的な支払いが難しいという場面を経験したならば、早めの相談が賢明である。倒産などという事態が回避できれば問題ないし、仮にそちらの方向性しか無いような場合であっても、その場合の獲得目標は生活の再建や再出発という「リセット」であるから、傷口が広がらないうちに対処することが肝心である。

離婚・家事調停・相続


 離婚は人生の一大事ある。
 もし、あなたが離婚を決断したとしても、夫婦間で離婚の同意ができない場合は、離婚訴訟を起こして裁判所に離婚の可否を判断してもらわなければならない。
 しかも裁判所は、どんな場合にも離婚を認めてくれるわけではなく、相手方の不貞行為があるときや、婚姻を継続し難い重要な事由があるときなど、法律が定める場合に、離婚の判決を下すことになる。
 そのため、相手方が離婚について徹底的に争う場合は、離婚調停、離婚訴訟という長い道のりを経て離婚までたどり着くことになる。
 夫婦が離婚に同意している場合でも、未成年の子どもの親権者にはだれがなるか、親権者でない親と子どもとの面会交流、養育費の送金などを取り決めなければならない。
 また、預貯金や生命保険、居宅や自動車などの財産がある方については、財産分与の取り決めも必要になります。
 弁護士は、あなたに代わって離婚するかどうか決断する訳ではありません。また、離婚調停を弁護士に任せきりにすることはできず、特別な事情がない限り、あなた自身も弁護士と一緒に調停に出席する必要がある。
 しかし、弁護士はあなたの問題を整理し、解決のための選択肢を提示することがでる。資料を分析し、あなたにとって最もよい解決は何かを一緒に考える。あなたに代わって、相手方との連絡の窓口になることもできる。
 なお、配偶者から暴力を受けている場合には、離婚調停の際、相手方と部屋を別にしてもらって顔を会わせることのないよう配慮してもらう(別室調停)、裁判所に出す書類に現住所を書かなくても済むようにする、裁判所に保護命令の申し立てをする、などの対処が必要な場合がある。私たちはこのような複雑な案件にも積極的な取り組みをする。
 なお、離婚の際に財産分与、慰謝料、養育費、子どもの面会について取り決めをしておかなかった場合でも、離婚後にこれらの請求をすることのできる場合がある。離婚後に生じた問題についても、遠慮なくご相談ください。
 (上記は、離婚を請求する側の立場で書いたが、離婚の請求を受けている事件についても、もちろんお引き受けできる。)

医療訴訟


 治療によって期待していた結果が得られなかった場合の患者さんの無念さは想像してあまりあることと思う。他方で、病院側としては、「なすべきことをなしていた。不可避な事故だった。」という場合もあるだろう。
 当事務所では、医療事故について主として医師・病院からのご相談を受け、法的な見地から医師に責任があるかどうかを調査し解決方法をご提案する。

刑事事件


 「なぜ弁護士は悪い人を弁護するの?」とよく聞かれる。
 なぜ、刑事弁護が必要なのだろうか。

(1)無実の罪からの救済
 まず、無実の罪からの救済、が必要ある。いわば「悪くないから弁護する」ということです。
 無実の罪ってそんなに多いの?と思われかもしれない。実は最近、再審無罪事件が相次いでいる。殺人罪で有罪になったのに冤罪であることが分かった足利事件、布川事件、東電OL殺人事件。殺人罪で死刑判決が確定したものの、再審開始決定が出され、冤罪である疑いが非常に濃厚な名張毒ぶどう酒事件、袴田事件など。
 このような事件の多くは、捜査段階で自白が強要され、無実の人が自分が罪を認める供述調書を取られています。
 一度逮捕されると、長い場合は23日間逮捕・勾留が続き、その場合弁護人以外の方との面会を禁止される場合もあります。この23日の間に厳しい取り調べを受け、うその自白をしてしまう場合が少なくありません。
 重大犯罪ばかりではありません。最近、痴漢冤罪事件が話題になりました。映画『それでもボクはやってない』も、痴漢冤罪事件がテーマでした。1審、2審で有罪だったのに最高裁で無罪判決が出た痴漢事件もありました。
 大筋では有罪だけれども、自分のやっていない犯罪まで押し付けられる、というケースも少なくありません。
 何人かで万引きをし、自分は見張りをしていただけなのに、いつの間にか万引きの首謀者の地位に祭り上げられるということもあります。街でチンピラに絡まれ、応戦したら、ふとした拍子に相手を死なせてしまった場合でも、殺人罪に問われることがあります。
 万引きで見張りをしただけなのに、絡まれたから身を守るため殴り返しただけなのに、過酷な取り調べの結果、「私が万引きの計画を立てました」「私は相手が死んでもいいと思って殴りました」などという調書が作られてしまうと、大変なことになります。
 大筋では罪を認めている場合でも、自分の言い分とかなりニュアンスの違う供述調書が作られ、これに基づいて裁判がされる場合も一種の「冤罪」だといえます。間違った事実関係に基づいて裁判がなされたのでは、きちんと反省して社会復帰することも難しくなりかねません。
 弁護士は、身柄を拘束された容疑者(法律用語では「被疑者」といいます)のもとに面会に通い、看守の立会いなしに話をする権利があります(接見交通権といいます)。
 弁護士は、被疑者に対して黙秘権があることをしっかり伝えます。(黙秘権とは、取り調べや裁判の際に言いたくないことは言わなくてもよい権利のことです。黙秘権は憲法上・刑事訴訟法上認められた権利ですので、黙秘権を行使しても法律上不利益を受けることはありません。)
警察や検察の作る供述調書は裁判で証拠となるため変な調書を作らせてはいけないこと、調書の内容が間違っていれば訂正を求める権利があること、調書に納得できなければ署名する必要はない(そもそも調書に署名する義務もない)ことなども丁寧に教示します。
 取調べで言いたいことを言わせてもらえない、身柄拘束が長すぎて持たない、という被疑者と面会し、おかしな調書が作られないように励ますのも弁護士の仕事です。
 勾留が不当に長くなったときは、準抗告手続などを駆使し、身柄拘束からの解放につとめます。

(2)被疑者の立ち直りのためにできる限りのことをすること
 被疑者は、多くの場合、混乱の最中にいます。無実の人はもちろん、実際に罪を犯してしまった人でも、自分のやってしまったことへの後悔や、他方で開き直り、自暴自棄などの感情に振り回されています。
 罪を犯してしまった以上、被害者に謝罪したり、被害弁償をしたり、自らの行動を振り返って反省すべきですが、多くの場合、被疑者は自力で謝罪や被害弁償ができません。
 弁護士は、被疑者が、被害者に対して被害弁償をすることをお手伝いし、被疑者が望むのであれば、反省ややり直しにつながるようなアドバイスをすることもできます。
 また、被疑者の人間関係や職場環境に問題があれば、人間関係の修復や、転職先探しのお手伝いなどの環境調整をすることもあります(たとえば薬物の自己使用で逮捕された人に対して、薬物から立ち直るための自助グループを紹介することもあります)
 被害者への謝罪・被害弁償や、被疑者のやり直しを助けることも、弁護人の大事な仕事です。

(3)捜査・裁判が憲法・法律に則って行われるよう監視すること
 警察・検察は犯罪を取り締まるために強大な権限を与えられています。家宅捜索や逮捕はもちろん、組織を挙げて尾行や盗聴を行うこともあります。
 弁護士は、被疑者・被告人の代弁者として、このような警察・検察の権力行使が憲法と法律に則ってなされているかをチェックします。
 チェックの入らない権力は、必ず腐敗し、暴走します。
 弁護士は、被疑者・被告人の代弁者として活動することで、国家権力が暴走しないようチェックし、憲法と法律に則った捜査・裁判が行われるよう監視するという使命を果たしているのです。

建築・土地建物の問題

<建築紛争>
当事務所には、「引渡の時には、あんなに喜んでくれていたのに、急に訴状が届いた」、「補修が必要としても、あんなに高い金額はかからない」、「施工不良だと思うのだけど、設計者に責任が発生するのか」、「施工に問題があると思われるのに、建材メーカーの当社にも内容証明が届いた」とあわてて相談にいらっしゃる建設業者の方、建築士の方、建材メーカーの方がいらっしゃいます。
 建築紛争は、専門的な知識が必要な上、当事者が複数になることも多く、建築紛争を多く扱っている弁護士に依頼することが解決の早道です。当事務所には、建築紛争に精通している弁護士がおります。

<マンション問題>
マンション問題は、大きく2つに分けられます。マンション内部の問題とマンション外部すなわち近隣との問題です。
 内部の問題として挙げられるのは、近年、マンションの老朽化に伴い増加していると思われる管理費滞納問題です。さらに、大規模修繕にあたり、専用部分への立入を拒絶する居住者への対応をどうするかという問題や、外壁タイルに想定以上の浮きがあり修繕費用が不足するといった問題も発生しています。先般のマンション標準管理規約改正に伴い、地震に備えた理事長の権限、民泊への対応も課題になっています。マンション内部の問題は、まさに多岐にわたります。
 マンションの近隣紛争としては、「隣に計画されているマンションが建つと自宅に日が差さなくなる」等の近隣住民の相談等にお答えしています。近隣紛争に対しても様々な対応方法がありますが、期限が限られているものもあり、早急な対応が望まれます。

交通事故


 交通事故の被害者となったとき、相手方保険会社の言い値で示談をしていませんか?
 保険会社が提示してくる示談金額は、多くの場合、実際に裁判をした場合に支払われる賠償額より低くなります。
 また、まだ治療が必要にもかかわらず治療費や休業補償を打ち切られたり、納得のいかない後遺症認定をされることもあります。
 弁護士が代理人となって交渉することで、保険会社と交渉する精神的負担を軽減できますし、示談の水準も、実際に裁判をした場合に認められる水準に近づけることができます。もちろん、納得できる示談ができない場合には、裁判により正式に損害賠償を求めることができます。
 後遺症の等級認定に納得できない場合の異議申し立てや裁判も可能です。
 なお近年、弁護士費用特約のついた自動車保険が増えてきました。保険に弁護士費用特約がついている場合、保険から弁護士費用が出る場合があります。
 万一事故に遭われた場合は、念のためご自分の保険会社に、弁護士費用特約が付いているかどうかお尋ねになることをお勧めします。

債権回収


 売掛金や貸金などの回収も弁護士の仕事です。
 裁判だけが債権回収の方法ではありません。弁護士が代理人となって内容証明を出すことで話し合いのテーブルに着く相手方もいます。
 話し合いがまとまった時は、公証役場で公正証書を作ってもらったり、裁判所で「起訴前和解」の手続をとったりすることもあります。この場合の公正証書や和解調書には執行力があり、相手方が和解条項に従わないときは、相手方の財産に強制執行を欠けることができます。
 また、相手方が任意の話し合いに応じない場合でも、民事調停など裁判所での話し合いのテーブルに引き出すこともできます。相手方に不動産や有価証券があることが分かっている場合は、裁判を起こす前に、相手方の財産に仮差押えをかける場合もあります。
 裁判を起こすとかえってこじれるのでは?と思われるかもしれません。しかし、裁判を起こしても、判決まで行かないばあいも少なくありません。裁判中に分割払いなどの条件で和解することもあります。
 このように、弁護士は、裁判一本やりではありません。いつでも裁判を起こせる態勢を取りつつ、ケースバイケースで、最善の債権回収の方法を探ります。

労働問題・労使紛争


 給与を勝手に減額された、残業代を払ってもらえないなどの賃金についてのトラブル。不当な降格や出向を命じられたなど人事についてのトラブル。退職を強要されたり、不当に解雇されたりするなど離職についてのトラブル。いじめや差別、セクシュアルハラスメントを受けたなど職場内での人権問題など、職場でのトラブル全般に対応します。労働組合の結成を妨害された、労働組合に入ったことで嫌がらせを受けたなど、労働組合関係の事件にも対応します。
 交渉・裁判のみならず、必要に応じて労働審判、仮処分、不当労働行為救済申立など様々な法的手段を駆使して、労働者の権利を守ります。