雑司が谷『ツノ』のない鬼子母神堂

 当事務所は、安産・子育て祈願の「雑司が谷鬼子母神堂」のすぐそばにあります。本堂は国の重要文化財にも指定され、境内には樹齢七百年の大公孫樹(オオイチョウ)や江戸時代創業240年以上の駄菓子屋「上川口屋」もあり、周囲は並木が美しい参道にも囲まれた閑静な住宅街です。
 古の伝承によれば、鬼子母神は、五百人、いや千人ともいわれる子どもの母親でしたが、近隣の人間の子ども食し、人々に恐れられていました。そのことを知ったお釈迦様は、鬼子母神の末っ子を隠してしまい、鬼子母神は血眼になって自分の子どもを探し、大いに嘆き悲しみました。釈迦様は、「お前は多くの子どもを持ちながら、たった一人の子を失うだけで嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであるか」と諭しました。鬼子母神は、己の過ちを悟り改心し、以来、すべての子どもの守護神となることを誓い、安産、子授け、子育ての守り神となりました。(なので、PCでは変換できないのですが、守護神になった意味で、正式には鬼子母神堂の「鬼」には上の『ツノ』がない漢字が使われています。)
 鬼子母神伝説から、自分の権利を大切にすると同時に他者の権利も尊重し合える社会形成の一助になれたらと考えるのは、法律事務所の深読みかもしれませんが、鬼子母神堂界隈は池袋駅から徒歩10分弱の駅前周辺のビジネス街とは趣を異にする歴史探訪、自然散策にとても素敵な場所です。是非、一度足をお運び下さい。

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